夏休み施設見学会を開催しました(令和2年度は中止しました)
原田処理場施設見学会
川西市の汚水は、豊中市にある原田処理場できれいにして、猪名川にもどしています。普段、ご家庭等で使った汚れた水がどのように処理されているのか見学や実験を通じて楽しく学びました。
汚れた水をきれいするために
最初沈殿池
最初沈殿池(さいしょちんでんち)は汚れた水が運ばれてくる場所で、砂や泥をゆっくり時間をかけて沈め取り除いていきます。この段階ではまだ全体的に水がにごっていて、少しにおいもあります。
反応タンク
次に反応タンクではタンク内に空気が送りこまれます。それによって反応タンクで微生物がはたらき、汚れを食べてきれいにします。容器の中の汚れた水が変化していき、段々汚れが沈んでいくのが見れます。
最終沈殿池
最終沈殿池では汚れた水を食べた微生物は底に沈み、きれいな水は、次の消毒設備に送られます。見た目もきれいになった水に、子どもたちはおそるおそる、近寄ってにおいなどを確認していました。
微生物を見てみよう
汚れた水をきれいにする主な微生物は、数マイクロメートル(1マイクロメートルは、1ミリメートルの1000分の1)の小さな細菌類で、汚れをえさに成長し、仲間を増やします。反応タンクから採取してきた汚水に、本当に微生物が存在しているかを顕微鏡で観察しました。誰か一人が動いている微生物を発見すると、参加者全員がその顕微鏡に集まり、図鑑と見比べながら興味津々に観察していました。
久代浄水場施設見学会
上下水道局が皆さんに供給している水道水のうち、主に南部地域の水道水を作っているのが久代浄水場です。施設の見学では、浄水工程を順に見ていただき、どのように水道水が作られ、安全な水を安心してご家庭で使っていただけるのかについて、実験などを通して楽しく学びました。
安全な水道水ができるまで
浄水場では、地下水を原水として取り入れ、2つの薬品をいれて水をきれいにします。1つめは原水を消毒するためのもの、2つめはにごりなどを固めて沈めやすくするものです。固まったにごりは沈でん池に沈み、最後にろ過池で砂の層に通して、水をきれいにします。参加者は、その工程を見学し、だんだんと水がきれいになっていく様子に興味津々でした。
いざというときの応急給水体験
平成30年7月豪雨(西日本豪雨)では、上下水道局の職員が広島県三原市へ出動し、応急給水活動を行いました。日ごろ、蛇口をひねれば当たり前に出てくる水ですが、一度災害が起これば当たり前に使っていた水が使えなくなることもあります。
日ごろからの備えの大切さや水の重要性など皆さんにお伝えするとともに、給水タンク車で実際の給水体験をしてもらいました。
水のこと楽しく学ぼう
実験と工作コーナーでは、水道水がきちんと消毒できているかどうか試薬を用いて確認する「残留塩素実験」、施設見学で学んだ浄水工程のうち、ろ過の仕組みを試してみる「ろ過実験」を行い、浄水工程をより間近に見てもらいました。
また、ペットボトルを使った実験「トルネード」や「ふしぎな金魚」では、不思議な現象に子どもたちは驚きながら、実験に一生懸命取り組んでいました。
違いが分かるかな?
水道水が安全で安心して飲める水であること学んでいただいた中で、参加者の皆さんには、利き水に挑戦していただきました。水は、久代浄水場で作った水道水が詰められた災害備蓄水「きんたくんの力水」、市販の「ミネラルウォーター」、兵庫県の「保存飲料水」の3種類。参加者の皆さんは一つ一つ味を確認しながら、違いを確かめていました。見学会後には、「違いがよく分からなかった」といった感想も寄せられました。